正倉院展!年に一度のお楽しみ
いやあ、よかったです。正倉院展。
関西に住んでてよかったなあ、と心から思う瞬間のひとつです。
今回は令和初ということもあり、例年にまさるにぎわいだったように感じます。
特に聖武天皇遺愛の袈裟と、文献上でしか知らなかった「絁(あしぎぬ)」に感動しました。
さて、詳しいことは別の機会に譲るとしまして、この度は食べ物のお話です。
正倉院展が行われる期間にしか食べられない、「まぼろしのお弁当」。
ついに食べることができましたので、レポートしてみます!
正倉院展記念特別薬膳弁当
はい。
中華料理の「桃谷楼(とうこくろう)」さんが出されている、たっぷりの薬膳を使ったお弁当です。
なぜ中華?と思うことなかれ。
シルクロードの終着点といわれる日本列島には、古代より大陸由来の文化が流入してきたことに思いを馳せてみてくださいませ。
お弁当の包みを見ただけでもテンションが上がりますが、お品書きをよく読んでフタを開けたときの盛り上がりといったらありません。
海外からのお客さんも多く、たくさんの人がこのお弁当を手にしていました!
ヘルシーなのにインパクト大!大豆ミートはまるでお肉
以前からその存在は知っていたものの、なかなか食べられなかったこのお弁当。
ついに味わうことができて感動もひとしおですが、なかでも「素肉」と呼ばれる大豆でつくったお肉もどきに驚きました。
揚げて甘酢を絡めたお料理では酢豚や鶏のから揚げを思わせる食感で、いわれなかったら大豆ミートだとはわからなかったのではないでしょうか。
和風の山椒煮でもお肉らしい歯触りで、とっても楽しくローカロリーな一品でした。
日本の精進料理ではお肉や魚介そのものを模したものはほとんど見られませんが、台湾などでは「素食」というジャンルがあってまるでお肉・まるで魚、といった高再現度のもどき料理があるそうです。
また、あらかじめ味の付いた衣をまとった天ぷらも、中華風精進の「普茶料理」などで供されるスタイルと同じのようですね。
中華に和のテイストをしっかり織り込んだ、風情あふれるおいしいお弁当でした!
来年も楽しみだ
このお弁当をつくった桃谷楼さんは、化学調味料と保存料を使わないヘルシーなお料理を身上としているお店とのこと。
正倉院展期間中の記念弁当は毎年パッケージデザインが変わり、それを楽しみにしている方も多いのだとか。
奈良国立博物館のカフェ「葉風泰夢」と野外の売店で、品数違いの二種類が用意されています。
少ないほうが1200円(お茶付き1300円)、多いほうで1600円(お茶付き1700円)でした。
来年はいったいどんな包みで魅せてくれるのでしょう。
また必ず頂きたいと思います!
三條すずしろ・記
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