柚子とさば骨

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柚子とさば骨

【WEB小説】『柚子とさば骨』

  さっきから幾度となく魚焼きグリルを覗いては、固唾をのんで焼き加減を見守っている。  約束の時間は十二時半だけど、彼のことだからおそらくマナーどおりに五分ほど遅れて訪いを告げるに違いない。  いまかいまかと焼き上がりが待たれるノルウェーさばを筆頭に、メニューはもう実にありふれた、といった感じのものをなるべく自然にみえるようチョイスした。ただしなるべく旬の野菜をつかって、ひと皿ひと皿はっきり違う味付けにすることを心………………~続きを読む~
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